2014年8月12日
子どもたちを魅了する「オニヤンマ」
観察会に訪れる子どもたちはカブト虫ファンが多いのだが、オニヤンマが飛翔している姿に出会ったら
我を忘れて追い駈ける。
オニヤンマは水辺を舞う虫を捕らえるため、子どもの目線の高さを飛ぶ。
黒と黄色の縞模様を装い、大きな翅をふるわせ、あの大きい眼と視線を合わせたら瞬く間にとりこになってしまう。
網で捕え、四枚の翅を子どもたちの指に挟んで観察する。
五万個の眼が集まっているといわれる複眼は、どこまでも澄んだヒスイ色をしていて魅了される。
何でも噛み砕きそうな顎、翅を震わせる筋肉、捕えた虫を離さない脚の爪など、どれもが一級品だ。
それを目にして感激する子らの顔も一級品だ。
2014年8月号 八ヶ岳ジャーナル「八ヶ岳自然散策」に掲載