2016年4月2日
平成28年諏訪大社御柱祭・上社山出し
7年目ごとの申と寅年に行われる諏訪大社御柱祭の上社の山出しを見物した。
山出しは八ヶ岳山麓の原村の綱置場から茅野市安国寺まで15キロの道のりを4月2日から3日間かけて行われるが、その初日を見学した。
諏訪大社の上社は本宮と前宮があり各宮の周囲に4本づつの御柱が建てられるため合計8本が各地区の氏子によって曳かれていく。
下社も春宮、秋宮へ8本の御柱が別の日に別所から曳行される。
この御柱は樅ノ木で八ヶ岳の御小屋尾根から切り出されていたが、伊勢湾台風での倒木でなくなり、今は辰野の国有林からの物という。
一番長いもので18m(周囲335センチ 12~13トン)、短いもので13.5m(周囲250センチ)に綱を付けて曳行する。
綱はわら製や樹脂製が多い中で、藤蔓の根の綱で曳いていたのは原・泉野地区の本宮四之柱だった。
綱の長さは柱の倍位で、さらに柱の左右に分かれて2本あり、合わせると50m位になるのだろうか。
藤蔓の根を集めるだけでなく、これを編み上げる作業は大変だったに違いない、立派な文化遺産だ。
氏子がたちが次から次へと入れ替わって木鑓を唄ったあと、若衆がメドデコ(柱の前後にV字状につけられた角)の上に乗って房を振って、いよいよ出発。
一つの柱に千人以上の老若男女が関わった列が、整然と進み、止まることを繰り返す。
進め、止まれの合図は紅白の旗と笛だけのようだ、無線機は見えない。
ラッパと太鼓隊も加わって祭りの昂揚感は高まり、見ているだけの私にも、子どものころに「祭で血が騒いだ」記憶がよみがえった。
木鑓唄 「御小屋の山の樅ノ木は里に下りて神となる」