2013年11月28日
わが家の火鉢
実家にあった火鉢が火箸、灰均とともに八ヶ岳に移住してきた。
火鉢は欅の一木をくり抜き、外側はノミかカンナの削り痕が縦方向に残っていて、ロクロを使って滑らかに仕上げてはいないようだ。
父の話から100年は経っているが、ひび割れもなく光輝いている。
田舎で夏炉と呼ばれていたと聞いたが、冬の暖房用にはならなかったという意味であろうか。さしわたし55センチの火鉢は、わが家でも主力暖房にはなれないが、冬の陽ざしのある日中の暖はこれで充分である。特に外出先から帰宅した時の部屋の温もりと鉄瓶が湯気を立てている姿にほっとさせられる。
眠る前に灰の中に残り火を埋め、翌日炭を継ぎ足すので、“火熾し”を使わずに済む。
手入れは灰の処理とせっせと磨きをかけることくらいだ。最近は艶を出すためにクルミの実を使っている。