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2023年10月12日(水)

ブナの純林がある菅名岳 909.0m(新潟県五泉市)

 ブナの山・菅名岳(すがなだけ)に出かけた。
菅名岳は阿賀野川が山岳地帯から新潟平野に流れでる位置にあり、山麓にJR磐越西線が走り、咲花・馬下・猿和田などの集落の里山的存在である。
 今年はブナの実が凶作で特に東北地方の熊被害の情報があるので、登山口から熊鈴を付けて臨んだ。

登山記録

年月日 2023.10/12
天候 快晴
コース 新潟市=五泉市小山田=小山田沢登山口-丸山尾根-椿平-菅名岳-鳴沢峰-五葉尾根-登山口
メンバー 佐々木、青木
行動時間 沿面距離:9.8km 所要時間:8:00 標高差:740m
感想、他

 菅名岳はブナの純林に広く覆われた山だった。しかも巨木・大木に中径木と小径木が混じり、母樹と二次林が共生していた。
中径木と小径木はいったん皆伐された後に天然更新されたものと思えるが、スギ林に替らなかったことが不思議だ。
 径が80~100cmほどある大木・巨木はほとんどが「こぶ上がり」の姿を見せていて、およそ250年間、薪炭か薪用に繰り返し切られて、萌芽再生してきたものだ。

時刻 位置(標高m) バロm 記事 備考
6:30 新潟市 小山田沢(おやまださわ)の林道にある国指定天然記念物「小山田彼岸桜」経由で登山口に到着 「小山田彼岸桜」は1850年頃にエドヒガン1000本が植樹され、現在250本が残る
7:20 30 小山田沢登山口 105 不調(net165m) 駐車場の先に堰堤があり、堰堤の下流にある細い橋を渡って左岸に移る。丸山尾根に取付くまで575段の階段登りで、標高差155mほどあった。
7:55  8:05 丸山尾根(4合目) 320 丸山尾根に到着した場所が4合目で、スギとコナラが見られたが、すぐに「こぶ上がりブナ」が現れた 「こぶ上がり」は「あがりこ」とも言われる
どっぱら清水分岐 320 「どっぱら清水」への分岐標識があり、巾沢への道がある。 この清水は地元の清酒「 菅名岳」の寒仕込みの水として使用される
尾根に「こぶ上がりブナ」が次から次へと現れる 「こぶ上がり」ブナの径は1mに満たないものが多いが、樹齢は200~250年ほどに達していると思われる
このこぶは炭焼き用に幹を切った所から萌芽再生し、この幹を繰り返し切った姿とされている
しかし、ここのブナ林の中には炭焼き窯は見つからなかった
丸山尾根では炭焼き窯が見られなかったので、里まで降ろして炭を焼いたのか、または薪用として使ったのだろうか
8:55 9:10 椿平 500 ここにも「どっぱら清水」への分岐がある
椿平にはツバキがそれほど群生してはいなかった
9:35 607m峰(7合目) 611 ベンチがあって、ここから若干下降する、ここらもブナの純林地帯で、大木とともに径30~50cmほどの小中木も混じる
 8合目付近に赤い実を付けたクロソヨゴを見つけた、それに林床に広がるイワウチワの葉はいづれも大きく立派で、花期に訪れたいと思った
10:55 11:25 菅名岳山頂 909.0 913 二等三角点の山頂に到着、吊るされている鐘の高さは4mほどあり、この山頂にこれほど雪が積もるとは思っていなかったので驚いた
ここは豪雪の山だったと認識を新たにした
ここからの展望は良く、阿賀野川を挟んで宝珠山・菱ヶ岳を始め、二王子岳、飯豊連峰、磐梯山まで目にすることができた
ブナは多雪地帯で種間競争に勝つと言われているが、そのために純林に近い形で維持されてきたのかもしれない
12:30 45 鳴沢峰 879.9 913 足下に阿賀野川と咲花温泉を見下ろし、新潟平野に流れ出る阿賀野川の蛇行を目にすることができた
鳴沢峰から阿賀野川にかけての北斜面はブナを切り出しやすいところなのに、スギ林に替えずにブナ林を残したのは何故だろう?
14:15 ゴヨウマツ 470 五葉尾根はここのゴヨウマツからの名であろうか
14:40 林道 165 五葉尾根を降りたところにニホンマムシを見た
林道には一部スギ林があったが、いずれも根曲りしていて、ここでも豪雪地帯の姿を目の当たりにした
15:35 登山口 165

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